ごねた人勝ちの対応をする企業が嫌だ

徒然なるままに

少し前ですが、某スーパーで、それまで無料だったビニール袋が、有料(大3円、小2円)になったことがありました。
一応、表向きには「地球環境のため」とか言ってましたが、経営状態から考えるに経費削減のためであることは明らかです。

まあ、別にそれはいいんです。
有料になったんだったらなったで必要ならお金を払って買いますし、嫌ならエコバッグでも持って行きます。

ですが、世の中にはそういうのが許せずごねる人っているんですよね。
ビニール袋が有料化されて何日か経ったある日、僕が買い物をしてレジに並んでいると、隣の隣くらいのレジで30~40代くらいの男性が大声を張り上げました。

「米を買ってるんやぞ!裸で抱えて帰れってことか!」

その男性の言い分としては、お米のような重いものを買ってるんだから、ビニール袋を多めに無料で渡すべきだろ!といった感じのようです。

僕からしたら「知らんがな。必要ならお金出して買えや。数円でしょ。」です。

で、どうすんのかな~と思って眺めていると、レジのおばちゃんは「申し訳ございません。」と言って、その男性にレジ袋を無料で渡しました。
その男性はビニール袋を無料で受け取ってもまだ納得できない様子で、「米を買ってるんやぞ!米を買ってるんやぞ!」とぶつぶつ言ってましたが、そのうち米をそのビニール袋に入れて去っていきました。

別に大声を出してごねた男性には特に何も思いません。
世の中には色々な人がいるのでああいう人もいるでしょう。

レジのおばちゃんも悪くありません。
レジはすごく混み合っていたので、変なクレーマーにごちゃごちゃと対応しているとさらに大混雑になりますし、たかが数円のことなので、とりあえずササッと対応してレジの行列をさばいた方が合理的です。

ですが、僕としては非常に消化不良感が残りました。
たかが数円とはいえこちとらお金を払ってビニール袋を買っているわけです。
それをちょっと大声を出してごねただけで、目の前で無料で渡されたら、「なんだかな~」となりません?

で、このスーパーの対応のように、ごねた人勝ちの対応をする企業って非常に多いと思います。

表向きは美辞麗句を並べたてた立派な看板を掲げていても、少しクレームが入るだけで、すぐにその看板を翻す対応をする。
そこに商売人としてのプライドやポリシーはないのか?と思うわけです。

今回のスーパーの例だと、一応、「地球環境のため」という大きなテーマを掲げてビニール袋を有料化したんだったら、少々クレームを入れられても「申し訳ございませんお客様。ですが、地球環境の保護のため、どのような重い商品をお買い上げいただいてもビニール袋はひとつにつき○円頂戴しております。」くらい言うように教育しとけよと思うわけです。

まあそんなこと言ってもその男性は納得してくれないだろうから、そういう場合にすぐ店長なり責任者が出てきて対応できるような体制を整えておけよと。

なぜできないかというと、本気で「地球環境のため」だなんて思っていないからなんですよね。

案の定、その某スーパーでは数ヶ月でビニール袋は無料に戻りました。
株価に悪影響があったのか、売上が下がったのか知りませんが、ポリシーやビジョンやプライドなんかがなく迷走する企業の見本のような感じです。

今回の例のように、黙って買い物をしている、その企業の製品を使い続けている、いわゆる「普通の客」が損をしたような気分になる対応はできるだけして欲しくないな~と思うわけです。
なんていうか、一時の合理性に流されるんじゃなくて、もっと1本の芯みたいなものを大事にしてほしいなと。

その1本の芯に共感すれば顧客になるし、共感できなければ離れていくし。
それでいいんじゃないの?

まあでもAppleやGoogleみたいな高収益企業じゃないとなかなか難しいのかねえ。
逆にAppleやGoogleはその1本の芯を大事にしてきたからいまの地位まで行けたという見方もできるしねえ。

商売って難しいね。

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