「恵文社一乗寺店」~本にまつわるあれこれのセレクトショップ~をご紹介

京都市左京区一乗寺にある本屋さん「恵文社一乗寺店」をご紹介します。

恵文社一乗寺店の外観

オープンは1975年で長い年月をかけて京都の文化発信基地としての現在の地位を築いてきました。
アパートの1階部分を改装した店舗はイギリスのアンティークショップのような雰囲気が漂います。
上の写真の真ん中が恵文社一乗寺店の本体で、左側に写っているのが文房具も販売しているギャラリー「アンフェール」、京都の学生やアーティストなどが様々な発信をしています。

右側に写っているのが「生活館」で、衣食住にまつわる書籍や雑貨を扱っています。
3店舗とも入り口は別ですが、店内でつながっています。

恵文社一乗寺店の入り口

「恵文社一乗寺店」は本屋好きなら誰でも知っているであろう人気書店で、イギリスの新聞社ガーディアン紙が2010年7月に「世界で一番美しい本屋10(The world’s 10 best bookshops)」に日本から唯一選ばれたことでも有名です。

Sean Dodson introduces 10 bookshops from around the world - still thriving in the age of Amazon - which he considers to be the best, and the most beautiful

恵文社一乗寺店がある一乗寺から北白川エリアは、京都造形芸術大学や京都精華大学など、芸術系の学生が多く住むエリアで、付近にはおしゃれなカフェや雑貨店なども点在しています。

恵文社で素敵な本に出会えたら、そのまま近くのカフェでゆっくりとコーヒーを飲みながら買ったばかりの本を読む、なんていう優雅な京都での生活もいいですね。

恵文社の魅力は、アンティークな雰囲気の漂う静かな店内をゆっくりと巡りながら、テーマごとに編集された棚を眺めている中で起きる「思わぬ本との出会い」にあります。

一般的な本屋では、新刊本やベストセラー、雑誌などが売上の大半を占めており、必然的にそれらを目立たせるレイアウトになっています。
棚も文庫本やコミックなどと言った本の形態で分類されていることが多いです。

恵文社一乗寺店には、いわゆるベストセラーはほぼ置いておらず、棚にはそれぞれテーマがあり、店員さんの目利きによってセレクトされた多種多様な本が並びます。

土地柄から美術や建築などアート系の本が多い印象がありますが、それだけではなく、食や暮らし、町巡り、英米文学、人文・思想、絵本など様々なテーマの棚があり、それぞれの棚には新刊書、文庫、写真集、専門書、雑誌など本の形態を問わずテーマに沿った本が配置されています。

T-SITE LIFESTYLE」に24歳という若さで恵文社一乗寺店の新店長に就任した鎌田裕樹さんのインタビューが掲載されており、そちらで鎌田さんが語っている棚作りのこだわりが興味深いです。

――棚作り、選書で大切にしていることは?
堀部さんもおっしゃっていることですが、「編集する」という感覚ですね。
例えば、海外文学の棚にアメリカのサーカスの歴史を扱った本などを挿してみるんです。もともとサーカスというのは、インディアンと騎兵隊の戦いを扱った劇をやっていた人たちが始めたもので、娯楽が十分になかった時代に、たまに興行に来るわけです。一般庶民の人たちが見に行く娯楽として発達したという背景があるので、マーク・トウェインの小説などにも、少年が憧れる場として出てくる。そう考えると、サーカスの本が『トム・ソーヤーの冒険』の横にあったら面白いかなと。
京都の名物書店「恵文社 一乗寺店」の新世代の挑戦。“世界で一番美しい本屋”に選ばれた名店が描く未来とは – T-SITE LIFESTYLE[T-SITE]

棚に並んでいる本と本がリンクし合っており、それが今まで自分の中になかった興味関心を掘り起こしてくれる快感を味わうことができます。

今回、恵文社一乗寺店で見つけて面白そうだなと思ったのはこちらの「文学効能事典 あなたの悩みに効く小説」です。

  • 死ぬのがこわいときは… →『ホワイト・ノイズ』ドン・デリーロ/『百年の孤独』ガルシア=マルケス
  • 腹が立ったときは… →『老人と海』アーネスト・ヘミングウェイ
  • 花粉症のときは… →『海底二万里』ジュール・ヴェルヌ
  • etc

のような感じで、色々なシチュエーションや悩み、感情に合わせて、おすすめの小説を紹介してくれています。
ちょっとネタ本のような感じもしつつ、それでいて真面目な海外小説のガイドブックにも使えるという優れものです。

ついでにもう1冊、「HOME SHOP style (Hi books)」もご紹介。

カフェやパン屋さん、雑貨屋さん、服屋さんなど、自宅をリノベーションしたりして運営している小さなお店を取材している本。

こういう「好き」が高じてお店までやっちゃったいうのすごく憧れるので楽しく何度でも見てしまいます。

恵文社一乗寺店への行き方

叡山電鉄「一乗寺駅」から徒歩3分です。

一乗寺駅にはこのようなかわいい看板が出ていますので分かりやすいです。

市バスでも行くことができます。
京都駅からだと市バス206番「高野」下車徒歩5分、市バス5番だと「一乗寺下り松」下車徒歩7分です。

河原町からだと、市バス31番で「一乗寺高槻町」下車徒歩1分です。

駐車場も5台分あるので車で行くことも可能です。

店舗情報

店名 恵文社一乗寺店
所在地 京都市左京区一乗寺払殿町10
TEL 075-711-5919
営業時間 10:00 ~ 21:00
定休日 年中無休(元日を除く)
ウェブサイト

ちなみに外観の雰囲気からてっきりカフェが併設されていると思われている方も多いですが恵文社さんにはカフェはありませんのでご注意。

※恵文社一乗寺店では店内の無断撮影は禁止です。今回は許可を得て撮影させていただいております。

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