子供に『将来の夢』なんて作文を書かせるよりも、もっと多くの職業があることを教えてあげた方がいい。

徒然なるままに

誰でも子供の頃に、『将来の夢』とか『将来なりたい職業』とかの作文を書かされた経験があると思います。

で、ほとんどの人が、男の子なら、サッカー選手、野球選手などのスポーツ選手や、医者や電車・バスの運転手、消防士や警察官など、女の子ならケーキ屋さん、お花屋さん、保育園・幼稚園・学校の先生、看護師、歌手・タレントなどに落ち着きます。
たいていが、子供の日常生活やテレビ、学校のイベント等で接する機会のある職業です。
もしくは親と同じ職業を挙げる子もいるかと思います。

第一生命が実施した『大人になったらなりたいものキャンペーン』によると、

2013年度のトップ3は、

男の子
1位:サッカー選手
2位:野球選手
3位:食べ物屋さん、消防士・救急隊、学者・博士

女の子
1位:食べ物屋さん
2位:保育園・幼稚園の先生
3位:お医者さん

となっています。

これはこれでまあ別にいいんですが、でも世の中にはもっとたくさんの職業があるわけです。

参考)
職業一覧 – Wikipedia
「エッ、こんな仕事があったの…?」という様な、まだまだ世間的に知られていない仕事を教えて下さい!

装丁家(ブックデザイナー)、グランドホステス、精神科医などなど、例を挙げればキリがないほど多種多様な職業があります。
さらに、サラリーマンと一口にいっても多種多様です。
勤務先ひとつとっても、日本を代表するような大企業から、ベンチャー企業・外資系、さらには国や自治体で働く公務員、国連などで働く国際公務員、NPO・NGOなど様々な選択肢があります。
さらに、それらの組織でどんな部署でどんな職種でどんな人とどんな仕事をするのかを考えるとほぼ無限の職業があるといっていいと思います。

子供にとっては、そのすべての可能性が広がっているわけです。

でも多くの子供はそんな多種多様な仕事が世の中にあることを知りません。
それなのに、教師や親など周りの大人たちは、やれ「夢を持て」と言ったり、「将来は何になりたい?」などを聞きだそうとし、「将来の夢」なんていう作文まで書かせます。
だから、子供ながらにこれまでの人生で知った数少ない職業のなかから、自分が興味を持てたものを自分の夢に仕立て上げているだけだと言えます。

なかには、生まれ持った体格やセンス、運良く巡り会えた優秀なコーチなどの周りの大人などに恵まれて、プロサッカー選手になったりと、子供時代の憧れを実際に形にできる人もいるでしょう。
ですが、ほとんどの人は子供時代の夢を諦めたり、そんな夢を抱いたことを忘れたりして、成長していきます。
そして、進学や就職など、自分の進路を決めなければいけない時期になって、いきなり自分の将来の職業を定める決断を迫られることとなります。

もっと多くの職業を教えてあげる授業の充実を!

僕は、子供に「将来の夢」なんていう作文を書かせている時間があるなら、もっと世の中の多くの仕事を教えてあげる授業をした方がいいと思います。

たとえば、
実際に様々な職業に就いている人を呼んで、なぜその仕事に就こうと思ったのか?その仕事に就くために何をしたのか?どんな進路をたどったのか?その仕事のやりがいや嫌なところはなにか?など生の声を聞かせてあげたり。
(実際に呼ぶのが難しければネット配信とかをうまく使ったり。)

子供の得意なことや興味のあること聞き出し・見つけ出し、その得意なことや興味関心を活かす職業にはどんなものがあるのか?を一緒に考えたり。

こういった授業をしてあげた方がよっぽど子供のためになると思います。

優れたアウトプットには、優れたインプットが必要である

社会経験や人生経験が未熟な子供に、将来何になりたいか?と考えさせたところで、サッカー選手とかタレントとかどこかで見たことのあるような職業しか出てこないわけです。
上記のような授業をしてより多くのより質の高い情報をインプットしてあげることで、子供はそれらの情報を元に自ら取捨選択して、もっと質の高いアウトプットができるようになると思います。

人間、自分に合っていない、興味の持てない仕事を嫌々ながら続けているのははっきり言って悲劇です。
そのような悲劇に遭う子供たちをできるだけ少なくするためにも、職業選択の教育には国や自治体・学校にもできるだけ力を入れていって欲しいと思いますし、親としてもできる限り、多くの可能性を教えてあげたいなと思っています。

子供が将来の職業を考える上で役立つサイト

13歳のハローワーク

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作家の村上龍さんが2003年11月に幻冬舎より出版した書籍『13歳のハローワーク』のウェブ版です。

「子どもが、好奇心を大切にして、好きな学問や技術、職業などをできるだけ早い時期に選ぶことができれば、アドバンテージ(有利性)が生まれる」

という村上龍さんのメッセージが多くの人の共感を呼び、現在は全国8000校以上の小・中・高学校に採用されています。

自分の『好き』を軸に、『職業名』、『マップ』、『思い出』、『検索』の5つの方法で様々な職業を調べることができ、さらに様々な仕事についている大人に子供達が質問をすることができます。

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