赤ちゃんの目(眼球)が左右(上下)に揺れるけど大丈夫?

育児

赤ちゃんの目が上下方向や左右方向に揺れていることがあります。
主に左右方向に一定間隔で揺れているケースが多いようです。

また常に揺れているわけではなく、何かを見ようと集中したときや顔の向きなどによってゆれたりゆれなかったりということもあります。

これは「眼振」といって治療が必要になる場合があります。
うちの息子も先天的な眼振を持っていまして、現在進行形で通院をしています。
「赤ちゃんの目が揺れているけど大丈夫?」と気になっている方に、うちの場合の経験なども踏まえて「眼振」について書きたいと思います。

眼振とは

まずは眼振の動画をご覧ください。

うちの息子は生後4ヶ月頃にかかりつけの小児科で眼振の疑いを指摘され、眼科へ紹介されました。

現在は2歳10ヶ月になっており、眼振の症状はかなりましになってきています。
赤ちゃんの頃はもっと左右に一定の周期でピコンピコンという感じで揺れていて、左右への揺れ幅ももっと大きかったです。
(残念ながら赤ちゃんの頃の眼振の動画は撮影できていません。)

多くの場合、うちの息子のように年数が経つにつれて、眼振の揺れの症状自体は軽減していくそうです。

だったら別に放っておいても大丈夫なんじゃないの?と思われる方もいるかもしれませんが、乳幼児期の眼振は必ず専門医に診てもらうようにしてください。
なぜなら乳幼児期に眼振があると視力が正常に発達できず「弱視」になってしまう可能性があるからです。

弱視とは

目でモノを見るということは、眼球のレンズを通して網膜に像が映っただけでは見たことにはならず、それが視神経を通して脳に伝達されて、初めて「見える」ことになります。

人間の視力は、生後まもなくから乳幼児期に発達し、多くの子どもが3歳くらいで0.7~1.0程度の視力になり、だいたい5~6歳くらいで大人と同等の視力になり、視力の発達が完了します。

逆にいうと、この視力が発達する時期に、なんらかの原因によって目から入る刺激が阻害されると、脳の視力を司る部分が発達できず、乳幼児期の視力が悪い状態で発達が止まったままとなります。

これが弱視です。

よく近視などで眼鏡をかけたりしますが、あれは網膜へ映る像を矯正しているだけなので、弱視の場合、眼鏡をかければ見えるようになるというわけではありません。

眼振がある場合、眼球が揺れていることによってピントの合う時間が短くなり、脳への刺激が阻害される原因となります。
ですので、視力の発達する5~6歳の時期までに弱視にならないように適切な治療をする必要があります。

子どもの眼振を診てもらうなら、まずは近所の眼科クリニックへ

ここまで読んで「もしかしたらうちの子は眼振かも?」と思われて、「一度、お医者さんに診てもらいたいけど、どこの病院に行けばいいの?」という場合、まずは近所の普通の眼科クリニックなどでOKです。

乳幼児の先天眼振だった場合、普通の眼科クリニックではおそらく対応できないので、小児眼科を専門とする大学病院などへの紹介状を書いてくれると思います。

しかしながら、眼振や斜視など小児眼科を専門とする医者がいる病院って実はそれほど多くなくて、地方だと病院がないかもしれません。

日本小児眼科学会のホームページに、全国の小児眼科を専門とする医師と所属する病院一覧を掲載してくれているので参考にしてみてください。

日本小児眼科学会 | 子どもの眼の疾患に関する医療と学問の発展を目的とする日本小児眼科学会
子どもの眼の疾患に関する医療と学問の発展を目的とする日本小児眼科学会

ちなみにうちの子は兵庫県の西宮に住んでいたときに眼振と診断されたので、そのときに紹介してもらった兵庫医科大学病院にいまもお世話になっています。

トップページ | 兵庫医科大学病院
兵庫医科大学病院は、1972年に兵庫医科大学医学部の附属病院として兵庫県西宮市に開設し、高度で先進的な医療を提供すべく、優れた医療人の育成や医学研究の推進に取り組んでいます。

どんな検査・治療をするの?

先天眼振は原因もはっきり分かっておらず、揺れの症状を治す根本的な治療法はありません。

ただ、赤ちゃんの眼振だからといって先天性のものとは限らず、稀に脳腫瘍などによって眼振が起こっている後天的なものの場合もあります。

うちの子が最初に大学病院に行ったときは、脳腫瘍などによる後天的なものである可能性を排除するために、脳のMRIを撮りました。(結果、脳腫瘍などではなかった。)

その後は、まだ生後4~5ヶ月くらいだったこともあり、視力の発達と揺れの程度を見ながらの経過観察となりました。

場合によっては、1歳くらいで眼振の揺れが収まってきて、視力も順調に発達していくこともあるそうです。

うちの子の場合、2歳10ヶ月となり、揺れはましにはなってきたもののまだ揺れていますし、眼には少し乱視があるとのことで、治療用の眼鏡をかけることになりました。
乱視を矯正する眼鏡をかけることで脳へ正常な像を送り、視力の正常な発達を促すそうな。

子ども用メガネは小さくてかわいい。
うちの子はメガネを嫌がって自分で外してしまうので、毎日ちょっとずつでいいので慣らしていってあげてくださいとのこと。

無理矢理にかけさせてメガネ嫌いになってしまわないように注意が必要。

以上のように、基本的には赤ちゃんの眼振は「視力の発達をチェックしながらの経過観察」と「矯正用の眼鏡をかける」のが主流のようです。
もう少し大きくなってちゃんとした視力検査をできるようになるとまた変わるかもしれませんが。

また、さらに大きくなると眼の周辺の筋肉を調整して眼振の揺れを軽くする外科手術という治療法もあるそうな。

まとめ

うちの子もまだ2歳10ヶ月で治療中なので、今後、視力の発達や眼振の症状がどのようになっていくかは分かりませんが、これまでの経験をふまえて眼振について書いてみました。

「赤ちゃんの目が揺れているけど大丈夫なのかな?」という方の参考になれば幸いです。

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