一昔前までは、「好きなことをして食っていきたい!」なんて言った日には、「好きなことをして生きられる人なんてほんの一握り。なんの才能もない平凡な人間は甘ったれたこと言ってないで黙って働け。」なんて時代でした。
ですが、いまの時代はネットを利用することによって、「好きなことをして生きていくハードル」が下がってきたように思います。
クリエイターの作品発表の場、マネタイズ手法の多様化
たとえば、ミュージシャンになりたい人がいるとします。
少し前までなら、ミュージシャンとして生きていくには、東京の事務所にデモテープを送ったりして目にとめてもらうように頑張るとか、地方で地道にライブ活動などをしてファンを増やして、満を持して東京進出みたいなルートしかありませんでした。
ですが、いまの時代なら、自分でYouTubeに音楽をアップすれば、世界中の人にリーチすることが可能です。
地道にいい音楽をアップし続けていれば、ファンになってくれる人も出てくるかもしれませんし、そこからCD販売やライブへの集客にも使えます。
また、YouTubeにアドセンス広告を掲載すれば、再生回数に応じてYouTubeから直接、広告収入を得ることも可能です。
ほかにも、
noteやBASE、SUZURIのようなウェブサービスを使えば、直接販売することも可能です。
音楽だけでなく、文章、イラスト、写真、映像、ファッション、雑貨などクリエイター志望の方にとっては、自分の作品をアピールする場が充実し、さらにマネタイズする手段も一昔前と比べて格段に増えています。
もちろん、可能性が増しただけでクリエイター志望の方全員が生活できるだけのお金を稼げるわけではないでしょうが、自分や家族が、『ささやかながらも好きなことをしながら、暮らして行ける可能性はかなり大きい』と思います。
『好きなことを突き詰めて生きる』という生き方
クリエイター系以外でも、たとえばゲームが大好きで、なんなら一日中ゲームだけして過ごしたいという人がいたとします。
だったら、その大好きなゲームの攻略サイトを作ってしまって、アドセンスでも掲載すれば、自分一人が食べていける程度の広告収入を稼ぐことはそう難しくないはずです。
釣りが好きなら釣りブログ。
美容が好きなら美容ブログ。
など、とにかく自分の好きなことを徹底的に突き詰めて、それを、ウェブサイトやブログ、YouTubeなどのネットメディアを使いアウトプットし続けていれば、必ず自分の好きなことを、同じように好きな人や興味のある人は一定数いるのでファンが出来てきます。
人が集まる所には広告媒体としての価値が出てきますので、アフィリエイト広告やアドセンス、純広告など広告の手法は色々あれど、広告収入を得ることができます。
広告を出す企業にとっても、ゲーム好きな人が集まっているサイト、釣り好きな人が集まっているサイトなど、興味関心が明確な人が集まっているサイトは非常に広告を出す媒体としての価値が大きいです。
(雑誌みたいなもんです。育児雑誌にはおむつの広告が出てるし、登山雑誌にはバックパックの広告が出てますよね。)
人が集まってくれば、オフ会などで横のつながりを作って、さらには講演会や書籍出版などにつなげていくこともできるかもしれません。
日本で唯一のアイス評論家を名乗り、ひたすらコンビニアイスをレビューしているアイスマン福留さんという方がいます。
(アイスマン福留の[コンビニアイスマニア]-アイス評論家がコンビニアイスを食べまくって紹介する情報ポータル)
そのアイスマン福留さんがどのようにしてアイス評論家になったのかが分かるストーリーの中に、『好きなことを突き詰めて生きるとはどういうことか』というエッセンスが詰まっていると思います。
トラック運転手がITで起業、いつの間にかアイス評論家になっていた話。 / アイスマン 福留 | STORYS.JP
堀江貴文さんがホリエモンチャンネルで言っている『好きなことで突き抜けろ!』というメッセージも素晴らしいです。
金を稼ごうとか思ってると楽しくなくなったりしますよね。お金のかからない暮らしをすることを心がけ、好きなことをただやっていると楽しくなってきてハマって、逆説的ですが稼げるようになるかもね。
自分にとって幸せな人生を手に入れよう
人間が生きていくためには、食べ物を食べないといけませんし、雨露をしのげる住居も必要です。
ですが、生きていくためだけに、毎日毎日8時間も10時間も好きじゃない仕事を続ける必要って本当にあるのでしょうか?
もちろん、いまの仕事が大好きでやりがいもあって楽しいという人はラッキーです。
ですが、「宝くじが当たればいまの仕事なんて即日で辞める!」という方は、その仕事を続ける以外にも、もっと他に多様な生き方が可能な時代であるということを知って欲しいと思います。
確かに、都内に一戸建てを買って、高級レストランで値段を見ずに注文するというようないわゆる成功者のような生活は手に入れられないかもしれません。
でも、
・生活コストの安い地方に移住して、自然豊かな環境で育児をしながら、毎日好きなことに打ち込む生活や、
・都会のシェアハウスで同じような仲間とわいわい言いながら、毎日好きなことに打ち込む生活
なら、高い確率で手に入れることができるかもしれません。
最近の地方移住やシェアハウスのブームはこういった生き方の多様化を反映していると思います。
好きなことでつながる暮らし――シェアハウスのマッチングサイト「Colish」が描くこれからの“共住”
芸術家の地方移住広がる 低コスト・ネット発信:朝日新聞デジタル
羽生善治さんの『結果を出し続けるために』という本のなかに次のような一節があります。
幸せとは、一箇所にとどまって、これで幸せというものではなく、現在進行形で動き続けているもの、変わり続けているもの。変わり続ける中で、新しい発見があるもの。やりがいを感じることや充実感があることを見つけ続け、探し続ける、そのプロセスです。
人間誰でもいつかは死ぬわけです。
死ぬときに後悔しないで「本当に幸せな人生だった。」と思うためにも、忙しい毎日の中で一度立ち止まってみて、
『自分にとって「幸せな人生」とはどんな人生か。』ということを、いまいちど考えてみてもいいのではないでしょうか?
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